はじめに

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相談者
息子が覚せい剤の使用ということで、逮捕されました。息子は仕事をもっているので、覚せい剤で警察に捕まったことを知られたら、会社をクビになります。1日でも早く外に出したいのですが、どうすればいいですか?
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弁護士
息子さんは、覚せい剤の使用について、どう言っているのですか?
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相談者
息子とはまだ会えていないのでわかりません。ただ、息子は、以前にも覚せい剤で捕まっているので、今回も使っていると思います。
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弁護士
そうなると、どんなに早くても2週間ぐらいかかるかもしれません。
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相談者
そんなにかかるんですか? それじゃ会社に隠し通すことはできません。
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弁護士
どうして2週間ぐらいかかるのか説明します。

覚せい剤取締法違反の99%は勾留されます

覚せい剤の使用ということで逮捕されると、多くの場合、その翌日には警察から検察に送られます(これを「検察官送致」といいます)。

覚せい剤の事件の多くは、逮捕より長期間(最大20日間)の身柄拘束である勾留を検察官は裁判所に求めます(これを「勾留請求」といいます)。

覚せい剤事件の多くは、勾留請求されたら、10日の勾留が認められます。その割合は、図1からもわかるように99.6%です。

図1覚せい剤取締法違反被疑事件の勾留率の円グラフ
図1 覚せい剤取締法違反被疑事件の勾留率(2018年検察統計18-00-41より)
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相談者
ほぼ100%なんですね……。
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覚せい剤事件の勾留期間について詳しくは、「覚せい剤事件の勾留期間はどれくらい?」をご覧ください。

覚せい剤の事件の77%は起訴されます

単純な覚せい剤の使用であり、覚せい剤を所持していなければ、10日で正式な裁判にかけられること(これを「起訴」または「公判請求」といいます)が多いです。

覚せい剤事件の起訴率は、図2のとおり、77%です。

図2 覚せい剤取締法違反被疑事件の起訴率
図2 覚せい剤取締法違反被疑事件の起訴率(2018年検察統計18-00-08より)

また、覚せい剤の事件の勾留期間は、図3のとおり、10日以内が40.6%で、20日以内に次いで高い数値です。

図3 覚醒剤取締法違反被疑事件の勾留期間の割合
図3 覚せい剤取締法違反被疑事件の勾留期間(2018年検察統計18-00-42より)

なお、勾留を取り消すための準抗告は、ほとんど認められません。

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準抗告って何?という方は、「勾留期間を短くする方法は?「準抗告」編」をご覧ください。

保釈によって外に出られるます

起訴されると、そのまま勾留が継続されます。しかし、起訴された日から、保釈を請求することができます。先ほど説明したように、準抗告はほとんど認められませんが、保釈は認められる可能性は十分にあります。

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相談者
保釈請求はその日に認められるのですか?
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弁護士
一般的に、その日に認められることはなく、翌日や翌々日になります。

まとめ

覚せい剤の事件では早くて何日で釈放される?

今までの説明をまとめると、逮捕の翌日に10日の勾留がなされます。勾留の10日目に起訴されて、その翌日や翌々日に保釈が認められて、警察署から釈放されるとすると、最短でだいたい2週間で釈放されることがあります。

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相談者
2週間も会社を休んだら、その理由を言わなければ、納得してもらえません。どうしたらいいのか。
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弁護士
会社をクビになるのを避けたいという気持ちはよくわかります。しかし、覚せい剤の使用は、何度も使って常習的、依存症になっていることが少なくありません。依存症であったら、治療して回復を目指すことが、会社よりも大切なことだと思います。